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2025
05
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30
Fri
「口の中」だけを診ない視点〜力のコーディネーター入門編での学び〜

先日、「力のコーディネーター 入門編」という研修に参加しました。このセミナーでは、「力のコーディネーターとは何か」そして「四診」という診察の視点について学びました。これまで、私たち歯科衛生士はどうしても患者さんの口の中ばかりに目が行きがちですが、今回の研修ではそれを大きく覆されるような気づきがたくさんありました。

力のコーディネーターとは?

「力のコーディネーター」とは、噛み合わせや体の使い方、姿勢などを総合的に観察し、その人に合ったアプローチで予防やケアを行っていく考え方です。つまり、患者さんの口腔内だけでなく、顔の表情や姿勢、問診票の記載内容など、体全体から情報を読み取り、原因を探るというものです。

「四診」で見えてくる新たな視点

研修の中で特に印象に残ったのは、「四診」という考え方です。これは中医学でも使われる診察の方法で、「見る・聞く・問う・触れる」という4つの視点から情報を得るというものです。歯科でこれを活用すると、口の中の状態だけでは分からないようなトラブルの原因を発見できる可能性があります。

例えば、噛みしめや食いしばりがある方の場合、口の中には大きな問題が見つからなくても、姿勢や表情、生活習慣の中に原因が隠れていることがあります。これまで見落としていた情報に目を向ける大切さを改めて実感しました。

患者さんと一緒に「原因」と向き合う

この研修を通じて学んだのは、単に原因を発見するだけでなく、それを患者さん自身にも理解してもらうことの重要性です。原因を共有することで、患者さんの意識が変わり、一緒に改善に向かう姿勢を築くことができます。これは、患者さんとの信頼関係を深める上でも大切な一歩だと感じました。

今後の実践に向けて

今後は、診療の中で問診票の内容や姿勢、表情なども含めて患者さん全体を観察することを心がけていきたいと思います。体の使い方には個々の「体癖(たいへき)」があり、それが長期的に見ると歯を失うリスクにもつながるという話を聞き、とても驚きました。そのような背景を患者さんに分かりやすく伝え、予防やケアに活かしていくことが、私たち歯科衛生士の新しい役割になっていくと感じています。

今回の研修は非常に満足度が高く、今すぐにでも実践できる内容がたくさん詰まっていました。今後も必要に応じて、さらに深い学びを取り入れていきたいと思います。そして、この学びを日々の診療に活かし、患者さんにより良いケアを届けていきたいと思います。

【監修者・クリニック情報】

歯科衛生士S

📍 ゆら歯科クリニック
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