審美歯科
Aesthetic dentistry

当院では見た目の改善を重視される患者様に、審美歯科治療をお勧めしています。
審美歯科では、審美性(見た目の印象)のみならず、機能性(使用しやすいかどうか)、
親和性(身体へ馴染むかどうか)にも配慮した施術を行なっています。
単に美しく見えるだけの「形態美」だけではなく、歯周組織(歯肉、骨)と歯の調和を意識した「健康美」を目指すことにより、
歯磨きやメンテナンスのしやすい口腔環境を作ることができます。

こんな時に審美歯科がおすすめです
Aesthetic dentistry is recommended

・歯が欠けてしまって、元のような形にしたい

・銀歯が気になるので、普通の色に近づけたい

・矯正までとはいかないが、歯並びが気になる部分がある

こんな治療は出来る?など、なにか気になることがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。
リスクや問題点について
Risks and problems
使用する素材や治療法によっては自費となり、治療費が高額になる場合がございます。また、素材によって経年劣化による変色や変形があるものもございます。咬み合わせなどの関係によって詰め物の脱離や欠けるといったリスクもございます。当院で審美治療を行う際は、メリットだけでなく、デメリットやリスクについても詳しい説明を致しますので、ご安心下さい。
審美歯科の心がけ
Aesthetic dentistry mind
当院の審美歯科治療では、以下の複数の観点を意識しています。
素材の選択
患者様それぞれの噛む力や噛み合わせを確認し、アレルギーなどの体質も考慮して素材を選択します。
歯の形、特徴づけ
天然歯に沿った、周囲の歯に溶け込む形を目指します。形だけでなく、表面の形状も大切です。天然の歯の表面は、よく見ると縦縞のようにわずかにミゾがついており、表面がまったくの平らな人工歯では不自然に見えてしまいます。当院では、セラミック歯の表面に自然に見える凹凸を施すなど、天然の歯に近いセラミック歯を作ります。
肌の色との調和
お顔の色、歯肉との境目の色とのバランスを考えながら、違和感のないものを意識して仕上げます。セラミック歯は、単色で作成しても自然な歯には見えません。1本の歯の中にも色の濃淡があり、質感を得るためには何層にも盛って深みを出す必要があります。
性別、年齢への配慮
性別に合った歯の特徴を捉え、それぞれにふさわしいものをご提供します。また、歯の色や歯の形状などの特徴を、年齢に合わせたものに調整します。
中心ライン、スマイルラインへの意識
顔の中心ラインである正中線を意識し、上下の歯の中心を合わせます。微笑んだ時に緩やかなスマイルラインが描けるように、歯並びを調整します。
透明感
自然に見えるためには、透明感が必要です。そのためにも、裏側に金属を使用していない素材をお勧めします。
審美治療の流れ
Flow of aesthetic treatment
歯周初期治療の徹底
歯周初期治療を徹底して行うことで口内環境を整えることにより、補綴物の長期使用を可能にします。
 
噛み合わせの調整
患者様それぞれに合わせた最適な噛み合わせを実現すべく、1ミリ単位にこだわった高精度の噛み合わせ調整を行ないます。
 
シリコンによる型取り
シリコンは、歯型を取る際に最適な素材と言われています。シリコンを使用することで、精巧な型取りが実現できます。また、当院では光学デジタル印象システムも導入していますので、早くて快適に歯型取りが出来ます。
 
模型の形成(ワックスアップ)
シリコンで取った歯型をもとにして、ワックスで歯の形を作成します。この時作成した模型を用いて、実際のシミュレーションを行います。
 
仮歯の装着
一時的とはいえ、患者様の食事を支える大切な歯です。しっかりと、精度にこだわったものをご提供します。
 
歯肉圧排
被せ物をはめ込む際には、歯茎を下に押し下げながら装着し、適合性を高めます。
 
審美治療に用いる素材
Materials for aesthetic treatment
ジルコニア
ジルコニアは、別名、人工ダイアモンドと呼ばれるセラミックです。ジルコニアは腐食に強く、生体親和性も高い素材ですので、歯科に限らず医療分野で幅広く使われています。

ジルコニアのメリット

・金属と同程度の強度があり、変色のない材質。金属アレルギーの心配なし ・通常のセラミック処置より歯を削らずに済む場合がある ・通常のセラミックに比べて透明度が高く、若い患者様の白い歯の色調に合う ・奥歯にも使用可能 ・嚙む力の強い患者様にも使用可能

ジルコニアのデメリット

・とても硬いので、セット後に問題が生じた場合の除去が困難 ・複雑な形態は難しい ・接着力をあげる際、専用のセメントを使用する必要がある

 
ハイブリッドセラミック
ハイブリッドセラミックは、歯科プラスチックとセラミックの混合素材です。CAD/CAMと呼ばれる機械(3Dプリンターのイメージが近いです)で、ハイブリッドセラミック歯の作成が可能です。かつては保険適用といえば銀歯しか選択できませんでしたが、現在は前歯から数えて4番目5番目6番目の歯に、保険診療内でハイブリッドセラミック歯を取り入れられるようになりました。

ハイブリッドセラミックのメリット

・自然で白い歯になるので見た目が良い ・金属アレルギーの心配なし ・自費治療に比べて安価

ハイブリッドセラミックのデメリット

・プラスチックなので経年の摩耗や変色がある ・経年摩耗によって噛み合わせの位置が変化した場合、再治療の必要がある ・金属に比べて割れたり、外れたりしやすい

メタルボンド
メタルボンドとは、メタルフレームと呼ばれる金属の土台に、セラミック(陶器)を焼き付けた頑丈な補綴物です。
金属の上にセラミックを焼き付けているため、天然の歯に似た色調になることが長所です。ただし、オールセラミックと比べると透明感が少なく、審美性で劣ります。
近年ではオールセラミックでも強度に優れた素材が開発されているため、特殊な場合を除いてメタルボンドはおすすめしていないのが現状です。

メタルボンドのメリット

・見た目が良く変色のない材質 ・しっかりとした強度

メタルボンドのデメリット

・金属アレルギーの方には向かない ・角度によって金属が見える ・歯肉が黒ずむ場合がある

 
e-max
e-maxとは、エンプレスマックスの略称で、ニケイ酸リチウムガラスセラミックを主成分にしたセラミックの種類です。柔らかすぎず硬すぎないといった特徴があり、強い力が加わった時に、自分の歯を痛めません。

e-maxのメリット

・金属アレルギーの心配なし ・透明感があり、天然の歯に近い色味

e-maxのデメリット

・透明感が高く、良くも悪くも元の歯の色をひろってしまう
(技工士の技術で天然歯との色調再現性が左右される)
・ブリッジには不向き

審美歯科で出来る修復方法
How to restore
グラディアダイレクト修復
歯科プラスチックとセラミックを混合した修復材であるグラディアダイレクトを用いた修復方法です。直接修復材を患部に充填するため歯型を取る必要がなく、最短でその日のうちに修復が完了します。素材は摩耗スピードが天然歯のエナメル質と同等レベルで、嚙み合わせ部位にグラディアダイレクトと天然歯が混在していても、経年変化による段差ができにくいとされています。
コンポジットレジン修復
歯と歯の間に虫歯が出来た場合、通常は金属を使用した修復処置となり、お口を開けたときに金属が見えることがあります。コンポジットレジン修復を選択すると、歯の色調に合わせたレジンを使用するため、金属色が目立つこともなく、治療痕もわかりにくく仕上げることが出来ます。噛み合わせの状態により、レジンでは修復できない場合がありますので、噛み合わせの審査をしたうえでの治療となります。
前歯の審美治療
Treatment of the front teeth
ラミネートべニア
ラミネートベニアとは、前歯の表面を薄く削り、歯の形をしたセラミック製の薄い板を貼りつける施術のことです。これにより、前歯の色や形を整えることが出来ます。クラウンを被せることで歯を白くする場合は歯を多く削る必要がありますが、ラミネートベニアの場合は表面をわずかに削るだけなので、歯への負担が軽減されます。
また、前歯がすきっ歯になっている場合は、ラミネートベニアで歯の形や大きさを変えることで、前歯の隙間を無くすことも可能です。